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教会だより

「主があなたと共におられる」(アドベント第3主日) ルカによる福音書1章26-56節(12/14説教)

 マリアは「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」(28節)と天使に言われた時、深い戸惑いを覚えました。そして「あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は~」(30~33節)と天使に言われた時、マリアは、どうして自分のような特別な身分があるわけでもなく、優れた能力があるわけでもなく、何より特別に信仰熱心でもない自分のような平凡な人間が、神が約束してくださったメシアの母として選ばれるなどということがあるのだろうか、と深い驚きと戸惑いを覚えました。

 しかし、マリアが一番不可解に思ったことは、自分には結婚の経験がないということでした。そういう人間が子供を産むなどということはあり得ないと思ったのです。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに」(34節)とマリアは言ったのです。

 その時、天使が語った言葉「あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つのない」(36~37節)と語った天使の言葉が「神の言葉」としてマリアの心を捉えたのです。

 この言葉と共に「聖霊」(35節)が働き、マリアの心が砕かれ、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と言って、自分でも不可解な救い主の母としての選びを心から受け入れることができたのです。

 聖霊によってマリアの胎の中に命が与えられるという自分でも信じがたい神の御業を、マリアは同じ聖霊の働きによって、心砕かれ、心から信じるものに変えられたのです。これによって、マリアの身に始められた神の救いの御業は真に実現の道を与えられたのです。

牧師 柏木英雄