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先週の説教より

「すべての造られた者に福音を」 マルコによる福音書16章14-18節(4/11説教)

 復活の主イエスは弟子たちの「不信仰とかたくなな心」をおとがめになりました(14節)。弟子たちは主イエスの復活をなかなか信じることができなかったからです。復活の主イエスに出会ったという人の話を聞いても、実際に復活の主イエスに会い復活の主を目の前にしても、信じることができなかったのです。「亡霊」を見ていると疑ったのです。そういう弟子たちに対して復活のイエスは「どうして心に疑いを起こすのか。わたしの手や足を見なさい。亡霊には肉も骨もないが、~わたしにはそれがある」と言われ、それでも信じられない弟子たちの前で「焼いた魚」を食べて見せられたのです(ルカ24章38節以下)。このように復活の主ご自身が心を砕いて応じてくださっても信じられなかった弟子たちの「不信仰と心のかたくなさ」を復活の主イエスはおとがめになったのです。

 しかし弟子たちは、信じられない自分たちに対してどこまでも謙遜に身を低くして応じてくださる復活の主イエスの中に十字架の主イエスの限りない愛と赦しがあることに気づかされた時、そこに復活の主の復活の力(聖霊)が働き、弟子たちの「心の目が開かれる」(ルカ24章45節)によって、弟子たちは心から主イエスの復活を信じるものとされたのです。

 その弟子たちに対して復活の主イエスは「全世界に行って、すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい」(15節)と命じられたのです。福音とは、すべての人間の罪が主イエスの十字架によって赦され、だれもが主イエスの復活の命に与って罪清められた者として生きることができるというメッセージです。弟子たち自身がそのことを経験したのです。この福音を全世界のすべての人に宣べ伝えることが弟子たちに、そしてすべての信仰者に使命として与えられたのです。

牧師 柏木英雄