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先週の説教より

「天に上げられた」 使徒言行録1章3-11節(5/16説教)

 3節に「イエスは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、四十日にわたって彼らに現れ、神の国について話された」とあります。主イエスは、復活後40日間、繰り返し弟子たちにご自身を現わし、ご自分が神の全能の御力によって死に勝利し、復活の命の中に生きていることを弟子たちに示され、それによって弟子たちは心から復活の主イエスを信じる者とされたのです。

 この40日間は弟子たちにとって本当に幸せな時だったのではないでしょうか。弟子たちはこの40日間「神の国」について聞かされただけでなく、事実「神の国」(キリストの支配)の中に生かされたからです。そしてこの40日間の中で弟子たちは主の弟子としての日々を振り返り、すべてのことを理解することができたのではないでしょうか。何より主イエスの言動のすべてが十字架と復活の出来事を目指していたこと、弟子たちはそのことを理解できず多くの失敗を繰り返したこと、しかしすべての罪が主の十字架によって贖われ、今こそ主の弟子として主の復活の命に生きるべく召されていることを深い喜びと感謝の内に知ることができたのではないでしょうか。

 40日間の弟子たちとの交わりの後、主イエスは「昇天され」(6節以下)天の父なる神の御許に帰って行かれました。「聖霊」の約束(4~5節)を弟子たちに与えて。しかし弟子たちは、今や動揺することなく主イエスの昇天を受け入れ、主が約束された「聖霊」が与えられることを心から祈るものとされたのです(12節以下)。ここに、復活の主イエスとの40日間の交わりの中で「確立された」弟子たちの姿が示されています。

牧師 柏木英雄