文字サイズ
  • 文字サイズを中にする
  • 文字サイズを大にする
MENU CLOSE
キービジュアル

先週の説教より

「魂に戦いを挑む肉の欲」ペトロの手紙(一)2章11-17節(1/29説教)

 11節に「魂に戦いを挑む肉の欲を避けなさい」とあります。心が刺される思いがするのではないでしょうか。「肉の思い」とはあらゆる人間的な思いのことです。1節の「悪意、偽り、偽善、ねたみ、悪口」もその一部です。そのような「肉の欲」によって深く心が囚われ、支配されないように気をつけなさいというのです。

 「魂に戦いを挑む」とはどういうことでしょうか。神の御前に「悔い改め」ができなくなるような不従順に導かれるということではないでしょうか。それほどに深く「肉の思い」に囚われるのです。「肉の思い」はそのような仕方で私たちの魂に戦いを挑んで来て、私たちの心を支配するのです。

 私たちはどのような罪を犯しても、心から神に「悔い改め」の心を献げることによって、罪赦され、キリストとの交わりの中に生きることができるように導かれます。「悔い改め」こそ、私たちが主キリストの救いに生かされる唯一つの道なのです。ただ、どのような罪も赦されると言って高をくくっている間に、私たちは心からの「悔い改め」ができなくなるほどに深く「肉の思い」に囚われてしまうことがあるのです。その意味で「魂に戦いを挑む肉の欲を避けなさい」と言われているのです。

 Ⅰコリント6章12節に「わたしには、すべてのことが許されている。しかし、すべてのことが益になるわけではない。わたしには、すべてのことが許されている。しかし、わたしは何事にも支配されはしない」とあります。この「益」の中に「悔い改め」が含まれているのです。「すべてのことが許されている」からと言って、「悔い改め」ができなくなるような仕方で深く「肉の思い」(罪)に支配されることがないように、と言われているのです。

牧師 柏木英雄