文字サイズ
  • 文字サイズを中にする
  • 文字サイズを大にする
MENU CLOSE
キービジュアル

先週の説教より

「一人一人に霊の働きが現れる」 コリントの信徒への手紙一12章4-11節(8/18説教)

 4節に「賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です」とあります。「賜物」(カリスマータ)とは、信仰者一人一人に神から与えられている個性(能力)が聖霊に与ることによって生かされることと理解することができます。そうであれば大切なことは、信じる者自身が(常に新たに)自らの魂の内に聖霊をいただくことです。なぜなら、私たちの魂が聖霊の恵み(主の霊的臨在の恵み)によって生かされなければ、だれも「イエスは主である」(3節)と告白することができないし、イエスを主と告白することができなければ、信じる者一人一人に神から与えられている固有の能力を感謝して生かすことができないからです。

 聖霊の恵み(主の霊的臨在の恵み)に生かされて、初めて私たちは神から与えられている自らに固有の能力を、人と比べて不満を抱くことなく、感謝して力強く生かすことができるのです。

 7節に「一人一人に“霊”の働きが現れるのは、全体の益となるためです」とあります。一人一人が(どんなに小さな者でも)聖霊の恵み(主の霊的臨在の恵み)に与ることによって、自らの固有の能力を喜んで感謝して生きることができるなら(ザアカイのように!)、それはどのような人間でも(全ての人間は神の御前に罪人!)キリストの十字架と復活の恵みに与るなら、神に救われて力強く生きることができるというメッセージを世界に発信することになるのではないでしょうか。そのことが「全体の益となる」、言い換えれば、全人類の益となるということではないでしょうか。

 それなら、信じる者一人一人が主の霊に生かされ、自らの固有の能力を生かして喜びと感謝の内に生きること自体が、全人類の益となるのです。

牧師 柏木英雄