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先週の説教より

「様子が変わり、真っ白に輝いた」 ルカによる福音書9章28-36節(10/4説教)

 29節に「祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた」とあり、主イエスの「変貌」の出来事が記されています。主イエスの変貌の出来事はなぜ起こったのでしょうか。それは主イエスが前のところで弟子たちに御自身の「受難」について語られたことと関係があるのではないでしょうか。主イエスの受難予告に対して深い失望の中にある弟子たちを励ますために、主イエスは御自身の変貌の姿を示し、それによってたとえ主イエスが受難を受けても尊い神の御子であることに変わりがないこと、いや、神の御子メシアであるからこそ、受難を受け、すべての人間の罪の贖いのために十字架の死を遂げることを弟子たちに示そうとされたのです。

 主イエスの変貌の出来事は、何よりも主イエス御自身の中に常に隠れて働いている真実の神関係が、一瞬、目に見える形で、弟子たちのために露わにされた出来事と考えることができます。主イエスの服が「真っ白に輝いた」とは、主イエスが罪のない清い御方として真に神の命の中に生きておられることを意味しているのです。主イエスは常に「アッバ、父よ」と父なる神に祈ることによって、父なる神の霊の御臨在の恵みの中にあらゆる人間の罪の働きから守られた歩みをされました。その主イエスの清さがこのような形で明らかにされ、それによって弟子たちを励まそうとされたのです。

 たとえイスラエルの指導者たちによって「罪人」として断罪され、十字架につけられても、それこそ神の御子メシアの罪の贖いの業であることを信じて、主の弟子として生きるように弟子たちを励ましておられるのです。35節の「『これはわたしの子、選ばれた者、これに聞け』という声が雲の中から聞こえた」とは、そういう神の励ましの言葉と理解することができます。

牧師 柏木英雄